がらくたにかこまれて
コロナ感染で半年も巣籠り状態が続いている。
第二波もやっとピークを過ぎたが、まだまだ第三、四波と来年まで共存していく事になろう。近くの温泉に行きたい気持ちも湧くしゴルフの声も掛かり始めているが未だ慎重になっている。
従って食料の買出しの外出や散歩を除き家の中に居て食事やお茶以外は自室にいる事が多いが、溜まった本を整理し中古本サイトに引き取って貰ったり、パソコンの中の写真データの整理その他終活紛いの事をしたりして時間を潰す。本も読むが長続きしない、そんな生活の中で多少慰められているのは部屋のあちこちに置いてある“がらくた”たちや、拾い集めた石ころである。
がらくたは旅先で街歩きをし気になる店でもののはずみで買った少し古い時代の道具(写真は鎌倉で求めたイギリスのレタースケール)などが多いが、その価値は自分の中にしかない。
そして小さな石ごろは宝石としての価値は全くないが、旅や散策に出て海岸で拾い集めたもので捨てがたい。スペインのアンダルシア地方の地中海の海岸やイギリスのドーバー海岸のものは石灰岩の大地の物だから白っぽく波に洗われ色々な形をしている。日本の石は主に森戸海岸など湘南の浜辺で拾った物そして変わり種は吹屋の街の道具屋で重し代わりにしていたものを貰ったベンガラ鉱石と利尻島の海岸で拾った火山岩。それぞれ種類、色、形状など多様で見ていて飽きることが無い。それぞれの石ころにはそれぞれ旅や散策の思い出が内在していて眺めているとその時々の情景や人との交流が蘇って来るから不思議である。
こうした自分にしか分からない小物たちに慰められながら人との交流が途絶えているコロナの時代を過ごしている。