コロナ禍の桜
2021年03月29日 00:00
コロナ感染緊急事態宣言が2か月も続き解除後もリバウンドが懸念される状況で例年になく早く桜が咲いた。
人々は長い自粛生活に疲れ桜に誘われ一気に外出となり混雑してきたのを見て自分たちは今年は桜見物はしないでおこうと思っていたが、やはり塞ぎ込んでいる気持ちを晴らしたい思いの方が強く広々とした桜の名所である根岸森林公園へ人混みの少ない平日に出掛けた。
ここには以前来た事があるが入口のテラスから見る風景は元競馬場であった変化に富む丘陵地を生かした芝広場とその奥に満開の桜の森が横に広がる雄大さは変わらない。
桜に近づいて見ると風景が変わっていることに気が付いた。昔は小高い丘の上に一本桜の大樹があり素晴らしい景観を見せていたが若木に代わっていた。散策路のある桜の森は樹形に風情が出てきた様に見え、より一層桜に囲まれている気持ちになれる。その先には競馬場の観覧席跡が見える広場が広がり素晴らしい。
横浜の街は丘陵地に恵まれている。敗戦で多くの景勝の地は米軍基地とその住宅地として摂取されたが、今になり少しずつ返還され市街地に貴重な自然を残す事になった。歴史の皮肉でもある。
桜を見ながら日本人にとって桜は特別な存在だと改めて思った。