シンポジューム〈木と生きる〉

2024年04月18日 10:10

日比谷ミッドタウンで行われた木のイベントのオープニングトークを聞きに出掛けた。

三井不動産とディスカバージャパンの共催で今日から21日まで木を使った建築や木工などの講演、工作などのワークショップなど多様なイベントが開催される。私も参加したいイベントが幾つかあるが、他の行事との兼ね合いで今日のオープニングしか参加出来なかったが、会場には大勢の若い人々が来ていた。

オープニングは今を時めく建築家の藤本壮介氏によるトーク、建築と自然・地域と人との共生に視点をおいた作品を手掛け注目されていて、事例を交えた中身の濃い話をしてくれた。

太宰府天満宮の本殿改築の間の仮神宮の建築、屋根に樹木を植えて境内環境との一体感を持たせた。

博多駅前の公園再開発計画は、立体的(5階建)な公園で駅前に商業機能とグリーンを両立させた魅力的な空間を作り出す。

飛騨古川の駅前の再開発計画は、商業施設や公共施設などの多様な機能と公園が一体化し飛騨の風景と調和させる設計。

大阪万博のプロデュース、多様性とつながり=いのちをメインテーマに、世界が一つの何かを共有する場、木を使ったリングに囲まれた空間で世界が一つになるメッセージを感じてもらうコンセプトと設計技法を説明した。いずれも自然と人と生活機能との共生を建築デザインで表現しているのが今の時代にマッチしている。建築家は何10億円の建物のをコンペに勝って設計受注するが、クライアントや住民に認められる優れた創造力や提案力、そして完成後に本当の評価がされる厳しさがあるが、芸術性と機能性で世界に思いを伝えていく素晴らしい役割を担っている。

そうした世界で認められた人の話を久しぶりに聞くことができ、建築の素晴らしさを改めて感じた夜だった。