チェコフィル演奏会
2023年11月04日 00:00
みなとみらいホールへチェコフィル演奏会を聴きに出掛けた
チェコの音楽はドボルザーク、スメタナ、ヤナーチェクなど民族音楽をバックグラウンドに持つメロディやリズムが特徴である。
ドボルザークの交響曲第8番はチェロの響きで静かに始まった。弦楽器の美しさはこのオケの伝統であろう。最後まで民族音楽の美しいメロディーに彩られた音色に満ち溢れそしてボヘミアの景色が眼に浮かぶようであった。
交響曲第9番は〈新世界より〉で有名だが、民族音楽に加えて滞在していたアメリカの音楽にも影響を受け故国を思う作曲家の心が生み出した哀愁に満ちたメロディ、イングリッシュホルンは哀愁に満ちた有名なメロディーを奏でる。
指揮者セミヨン・ビシュコフとチェコフィル、自国の作曲家の演奏は気持ち良く演奏できたのだろう予定の2曲が終わり感動の時を迎えた。アンコールはドボルザークの弦楽セレナードとブラームスのハンガリー舞曲、いずれも美しい弦楽パートが光る。そして人間味あふれる指揮者と団員との一体感を感じさせる演奏者への賛辞と感謝の対応、演奏者の喜びの笑顔が素敵だ。加えて団員同士が称え合うシーン、素晴らしい演奏ができた喜びを表していた。
生の演奏の醍醐味は、その時にしか生まれない創造作用を演奏者と聞き手が共有できることに尽きよう。
