プロムス2020

2020年11月23日 00:00

世界最高の音楽祭とも言われているイギリスのプロムス、今年はコロナ感染に見舞われ無観客のアルバートホールから最終夜のコンサートが各地の映像と共に放映された。

プロムスは125年の歴史を持ち例年夏の8週間各地でのイベントの最後をロンドンのアルバートホールで熱狂的な観客と共に開催され、私は毎年楽しみに見ている。ゲストの演奏も素敵だが、音楽を通し国民が一つになる後半の定番、ルール・ブリタニア、エルガーの威風堂々、パリーのエルサレムそして女王陛下を讃える歌詞の英国国歌が感動的だ。それぞれ日本なら批判される国粋主義そのものの歌ではあるが、自国の自然や歴史を誇りに思う心、困難な時に心を一つする国民的歌があるのは素晴らしいと思う。最後にミュージカル回転木馬から〈人生ひとりではない〉が歌われたが〈歩き続けよう 希望を胸に、決して ひとりで歩くのではない、人生 ひとりではない〉と、コロナに打ち勝つ勇気と希望の歌だった。

無観客でのコンサートもBBCの巧みな映像演出により今まで以上に感動的な音楽祭であった。