ル・トロネ修道院のミニチュアを作成中

2013年04月05日 11:00

最近はまっているのは、中世ヨーロッパのロマネスク建築。

とりわけ六田氏の“ロマネスク 光の教会”に載っていたル・トロネ修道院の白黒写真を見て感動を覚えた。この修道院はフランスプロバンス地方の山の中にありシトー会の精神を良く残していると言われている。装飾を一切排した石作りの建物は光の陰影を受けて静謐な佇まいを感じさせる。多分、そこに身を置いたら世俗のことなど忘れ清らかな心で何時迄もそこにいたくなると思う。

内部の雰囲気も素晴らしいのであるが、外観も傾斜地を上手く使った建造物群から成り立ち中々よろしい。急にこの修道院を木のミニチュアで作りたいとの気持ちに駆り立てられ、製作を開始した。所がインターネットで情報収集しても再現するために必要な外観の全貌と細部の情報が不足していた。そんな中、磯崎新と篠山紀信共著の写真集と資料がある事が分かり、図書館で借りる事ができた。その本には見事な写真とかつ詳細な断面図が沢山掲載されているではないか。此れがあればほぼ正確に再現できそうだと考えて、製作を継続した。樹種は建物は赤味を帯びた石の雰囲気を出せるかと思い米栂柾目材を、地面は少し荒っぽい栗材を使用している。

其の後も四苦八苦を繰り返しているが、ようやく基本形状が出来て来た。屋根、窓等を付ける等完成するにはまだまだだが、じっくり作って行こうと思っている。