人生最後の車を選ぶ
コロナ禍から回復しつつある自動車業界に次なる難題は半導体の供給不足となっている。次々に各社から新車が発表されて受注ベースでは好調な車も納車は半年後の声を聞き、私の車の選択もすこし急いだ方が良さそうだと思う様になった。
妻を同伴してルノーとアウディのディーラーへ、ルノーキャプチャーは一眼見たらそのボリューム感と面の美しさ、これが芸術の国フランスの車だと実感した。機能などはカタログや雑誌で分かっていたが、室内の質感やインスト周りの佇まいは車に乗る楽しさを感じさせる。
フランス車は50年も前にシトロエンDSのサスペンション、パワステ、ブレーキそしてミッションの統合的油圧システムの先端技術に圧倒され、それを超えるシステムの開発に夢中になり世界初の電制油圧アクティブサスを完成させ憧れの地フランスで研究発表したことが記憶に残る。そして田舎道を100km/hで走り抜ける車とレトロなCV2に乗った年寄りがのんびりと走る風景も眼に浮かぶ。今もシトロエンから独立したDSなる高級ブランドがあるが、最先端技術と粋いずれもフランス車のDNAだ。
その後、アウディに行ったがディーラーの雰囲気、接客にルノーに比べ格の違いを感じた。そしてそこに置かれている車は候補のQ2から2,000万超のS8まで並ぶ圧巻のラインナップ、ドイツ車らしい用の美を感じるデザイン、アウトバーンをかっ飛ばしブラッセルからミュンヘンまで800Kmのロングドライブをした若い頃を思い出しながらも今の街乗り的な使い方なら価格はかなり高いので選択肢にならないと候補から外した。
後日キャプチャーの試乗をしたが、わくわくした気分で横浜の丘陵地帯と横横を走り多少発進時の滑らかさに欠ける所があったが落ち着いた室内の佇まいと加速感やハンドリングなど運転する楽しさを味わえる車で今の使い方ならベストであると実感した。
人生最後の車、感性に訴えるデザインの良さと運転する楽しさを感じさせるルノーキャプチャーに決めた。納車は早くて来年1月になる。