仲道郁代ピアノリサイタル

2023年04月08日 00:00

初めてピアノリサイタルを聴きに出掛けた。
旅から帰って来て今週は自宅に籠るつもりだったが、溜まっていたメールのタイトルを見ていると神奈川音楽協会からの案内が目に留まった。週末に仲道育代のベートーヴェンピアノリサイタルのチケットが僅かあると。大好きなピアニストと〈悲愴〉の名前を見るなりチケットの予約をした。
仲道育代はショパン弾きの印象を持っていたが最近はベートーヴェンがライフワークになっている様でシリーズ演奏会の一つとしと今回のリサイタルが開催された。

みなとみらいホールは満席であり残りの席は隅っこで良いとは言えないがピアノリサイタルで有れば結構である。曲目は初期の3番、有名な8番〈悲愴〉、中期の18番、後期の31番、合間に〈エリーゼのために〉の構成。

悲愴は第2楽章の馴染みの印象的なメロディに惹かれるが、生で聴くと全ての楽章の一音一音が心地よい音を響かせ魅了させられた。他の曲は普段家で聴く機会も少ないけど、細かなとこまで聞こえて来る綺麗なピアニシモのメロディや荘厳なフォルテの響きを生で聞いて初めて曲の素晴らしさが分かる様に思った。特にベートーヴェン晩年の作品31番は圧巻の終楽章に魅了れた。

昼下がりの午後、思いもよらぬ豊かな時間に満たされた。