器ギャラリー桃居を訪ねて

2017年07月02日 21:47
西麻布にあるギャラリー桃居を訪れた。
きっかけは最近読んだ漆塗師赤木明登の本の中で彼が最初の個展を開いた所と記述されていて興味が湧きネットで調べたら木工家富井貴志の展覧会をやっているとのことギャラリー店主への興味と合わせて行ってみようとなった。
久しぶりの広尾駅からブラブラと歩くと西麻布の交差点から直ぐの路地にひっそりと佇んでいた。中に入ると客は誰もいなく、奥の方に店主らしき人と作家と思しき人がお茶を飲みながら話をしていた。
一通り作品を見たが、ジョージナカシマのテーブルの上に置かれた什器は木目に重なるようにノミ跡が残り独特の風合い、そして灰ブルー色の漆塗りの皿は陶器のような質感で好ましい。
私はそおっと奥の方へ行き作家の富井さんに挨拶し店主の広瀬一郎さんには此処に来た理由を伝えた。店主は奥に入りお茶を出してくれ、それから3人でモノ作り談義加えて孫への玩具やル・トロネ修道院のミニチュアなど私の作品をスマホで見せながら私の企業戦士時代のことや木工製作への思いなどに話しが広がり、店主からはいい人生を過ごしていますねと言われロマネスクの修道院のミニチュアなどはライフワークになりますねと励まされ、客がいないのを幸いに至福の時間を独り占めした。
帰り道は有栖川宮記念公園を抜け広尾から恵比寿まで歩き途中、アンティークタミぜに寄り古きモノ達を愛で、新しきものとの繋がりに思いを馳せた。