小箱を作る

2015年01月19日 15:36

最近の木工製作は依頼されているアクセサリーを作る事が多く、家具を作る機会が少なくなっている。

そんな時、昨年から製作を依頼されていたアクセサリー等を入れる小箱を作った。私の木工は新木場で気に入った木があれば少しずつ買いだめしておき、製作機会があれば在庫の木を選択することから始まる。そこから木工の楽しみが始まる訳で、完成品のイメージと使い手の好みや生活スタイルなどを勘案して一番合った木を探せればこの上なく嬉しいし、製作も一段と愉しく進めて行ける。

今回は、構造体には比較的安価で手に入り易い檜の集成材を使い、其の上に杢目の美しいアメリカンブラックチェリーの薄板を張り合わせた。たまたま、節が有る木だったがこれもデザインとして生かしてやろうと思った。引出しの幕板は杢目が奇麗で縁取りのウォールナットの焦げ茶との対比が美しい白っぽいメープルの厚板をそのまま使い、取っ手も自作してシンプルな中に優雅さを出せたら良いなと思いデザインした。

家具は精度が命であるので丁寧な仕事を強いられ出来上がりの善し悪しは正直に出てくるが、完成品を見ると使い手に喜んで貰えると密かに思った。早速お届けする。