感動の縄文展

2018年08月30日 22:50

上野の国立博物館で開催されている縄文土器の展覧会を見に出掛けた。
まず最初にBC5000年も前の縄文土器のシンプルな形、表面に彫られた文様の美しさに心を奪われ、そして5点の国宝の土偶その中でも縄文のビーナスのなんと大らかでふくよかな形、仮面の女神の力強い造形そして合掌土偶の祈りの形に何千年もの間流れてきた日本人の美の原点の質の高さに驚いた。この比較では世界的な文明の発生地である中国、インダス、メソポタミア、エジプトなどと遜色ない時代でもあったのかと再認識した。

土偶の顔に何処かで見たような印象を持ったが、ピカソや岡本太郎の作品にあったような気がするのも彼らの作品が人間の原始の心象に共感し表現しているからかも知れない。そして民藝運動の柳宗悦や濱田庄司の心を掴んだのはさもありなんと思われ、国宝にも認定されず再認識前の時代だから手に入れることもできた彼らが所有していた土偶も展示されていた。

そして今の時代、国宝の土偶はケースの中にあるがケースを覗き込みガラスに映る人々の顔がなんと和かであること、土偶を観てその素なるものに気持ちが響いている、同じ気持ちの私がいた。