朝比奈切通しを歩く
2022年10月29日 00:00
鎌倉への出入りはいくつかある切通しを通らなくてはならないが、その一つ朝比奈切通しを歩いた。
昨年来息切れが激しく坂道を登るのに難儀していたが、呼吸器系の治療と貧血の改善を行い近場の山道なら歩けるまでになった。
十二所の鎌倉口から川沿いに山道に入ると大刀洗の滝がありそこからは岩山を削って作った急な坂道をかなり登る。坂の上の狭い所を抜けるとそこからは横浜市、脇道に入り暫くすると杉林の中に熊野神社がひっそりと佇む。
熊野神社は頼朝が東の鬼門の守護のため熊野大社に勧請したのが始まりで北条泰時が朝比奈切通しを開削した時に建立したと伝えられている。この道は浅瀬の鎌倉の海は海運に不適であるため東京湾の六浦に港を開き物質を搬入した重要な道である。それ以来鎌倉と金沢の関係は深まり実時が称名寺を建立し更に金沢文庫を併設し今日に至っている。
そんな鎌倉時代を思い起こしながら神社の石段に座り握り飯を食べ、また元の道に戻り坂を下り金沢区側の入口に到達した。
久しぶりに山の中を歩き爽やかな気分になった。