歴史遺産保存シンポジューム
2023年10月08日 00:00
横浜市大のホールで開催された地元の歴史遺産保存シンポジュームに参加した。
この歴史遺産は区内長浜にある横浜検疫所の旧一号停留所、明治時代函館、横浜、神戸、長崎が開港し検疫所が設けられ入国した一等船客を一時停留してもらうホテルの様な施設である。今ではここ長浜にのみ遺産が残っているが、建築は上客用ゆえ客室、食堂、談話室、サンルームなどがあり日光金谷ホテルや箱根富士屋ホテルにも匹敵するとも言われている。風光明媚の地にあり、検疫所には野口英世も在籍していて隣接地に細菌検査室等が残されている。
長浜検疫所の機能も時代と共に変遷し遂にみなとみらい地区に集約しここの役割も終わり、取り壊しの計画だったと。この遺跡の価値を未来に残したいと保存会ができ苦労した結果、遺跡を国から市に払い下げられ場所を海の公園に移すと発表された。しかし歴史遺産の価値は役割を果たした場所、風景の中にあってこそ保存の意義を持つのでは無いかと会は考え、市案を変更すべく知恵を絞っている。
私も歴史遺産の保存の在り方には関心もあり各地に残る遺産を巡る旅を趣味にしてきた。
会の思いに賛同しながらも民意と行政との垣根そしてそれを乗り越える大変さを考える良い機会になった。
