浅井慎平の写真展

2013年06月01日 15:22

長野へ行く日に途中品川に寄り、Canonギャラリーで浅井慎平さんの写真展とトークを聞いた。

写真展は氏が旅の途中で見つけた何気ない人の佇まいが黒を基調とした部屋の壁面を飾っていたが、一枚だけ見ても特段の感動を覚える事もない何気ない景色が、それが何枚にもなるとそこから氏の目の付け所というか心情が浮かび上がって来て、心に残るものがある。
トークは写真評論家との対談形式で写真展に出した写真の解説をするやり方で、氏が目の前にあるものをどう見てシャッターを切ったのかを感じさせる様になっていて大変参考になった。
また、最後に76歳を迎える写真家の人生感まで伝えてくれた。葛飾北斎の晩年の製作活動を例に取り上げ、年を経て待つことが新しい境地を切り開く終わりがない人生であるとの、中々含蓄のある話しを聞く事ができた。

一流の人の話はその足跡とともに何時も何かを示唆してくれるものだ。