直島で五感を磨く
大学の同期会の行事も終わり、折角ここまで来たのだから念願の直島へ行こうと決めていた。
高松に泊まり、朝のフェリーで直島へと向かう。宮浦で下船しバスで裏側の漁村である本村地区へ。ここにはベネッセの福武さんがスポンサーになり古民家を生かして其の中で芸術表現を行うという家プロジェクトが進行している。10時から開館なので家の外側も作品である大竹伸朗の〈はいしゃ〉らか、そして杉本博司の美学の表現である護王神社へと山を登る。神社の地下は回廊になっていてそこも作品、暗闇から入口方向を見たときの光の印象が強烈であった。そして其の後で見る瀬戸内の海の景色も計算の内か?
山を下ると宮島達男の〈角屋〉、時のリズムを意識させる光の空間である。安藤忠雄が設計しタレルが表現した〈南寺〉、闇の中で僅かな光に救われた。ANDO MUSEUMは安藤作品の神髄を体験出来る空間である。コルビジェそして安藤、光を精神的なものと表現したが、原点はル・トロネ修道院だ。須田悦広の〈碁会所〉、木で作りし椿、竹。千住博の〈石橋〉、千住博のウォールと墨絵、やるね。
芸術家の作品ばかりではない、普通の家もさり気なく頑張っているのがいい。
場所を移し、地中美術館へと向かう。安藤忠雄のコンクリートの美しさ、白のクロードモネの睡蓮の展示室、ウォルター・デ・マリアの聖堂?はコルビジェのラ・トウ−レット修道院を彷彿、タレルの切り取られた天井から見る雲の動きは不思議な体験などなど五感を磨くのにこの上ない美術館である。
李美術館、どうだろう?消化不良だった。帰りのフェリーからは瀬戸内海の光の神秘も堪能し、一日中美と触れ合い感じた。
そして草間弥生の作品、ここでは人は自由に自分を表現していける場だなと思えた。