秦の始皇帝と兵馬俑展
2016年01月19日 22:23
関東の交通機関を混乱させた雪の翌日、吸い込まれるような青空のもと、上野の国立博物館へ秦の始皇帝と兵馬俑展を見に行った。
最初の部屋では2300年前にもなる秦の文明の素晴らしい文化財を見た。日本ではまだ弥生時代に高度な技術と美意識をもった文明が存在していたことに驚いた。
そして第2室には兵馬俑の代表作が何体も置かれていて、現地の展示場を彷彿させてくれる。始皇帝が死後も彼の軍団に守られていたいとの思いで作らせた8000体にも及ぶ陶器製の軍団、将軍は自信に満ちた顔付きで立ち姿も堂々とし、兵士たちも命令をまつ緊張感を漂わせたリアルな顔立ち、後ろ姿さえも素晴らしい。盗品行為もなく完全な形で発掘されたのは奇跡的であるが、始皇帝死後の隠蔽工作と帝国の滅亡が急速であったが故に中国史の中から忘れ去られていたものが土の中から偶然発見されたからだと思う。人類の宝と言ってよい。
実在のモデルを映したのであろう顔は生き生きとした表情、2300年の時を超えて我々に感銘を与えてくれた。