箱根彫刻の森で舟越桂展を見る
2024年09月23日 00:00
今年の春に舟越桂さんが亡くなられた事は以前ブログにも書いたが彼の作品展が箱根で開催されているのを知り、河口湖でのピアノフェスティバルの翌日辻井伸行のピアノの響きの余韻を抱えながら箱根の山へ車を走らせ彫刻の森美術館に立ち寄った。
彫刻の森は金属や石を素材とする彫刻作品を屋外展示し雄大な自然との一体感を楽しめるので人気があり祝日なので外国人も含め多くの人が来ていた。その一角に屋内展示室があり、舟越桂の初期作品から最期に至るまでの代表作を見る事ができる。加えて制作のアイデアを具現化したドローイングも展示されているので思考から具象へのプロセスを想像する楽しさもある。
また私としては知らずにいたが子供のためのオモチャや絵本も展示され偉大な彫刻家の別の顔を見る事ができて面白い。
入口を入るとアトリエを再現してあったが、これがまた良いのである。作家が制作に没頭している空間、時には悩んでいる時に心を癒す置物などがあり興味は尽きない。
舟越桂作品は楠木を削り出し造形し彩色し大理石で作られた目を挿入するが、木は金属や石とは違い人間の肌の温もりを伝えてくれるので大理石の目と合わせて人間性の全てを表す様だ。
素晴らしい作品展を見た。