人それぞれの車窓

2013年03月03日 14:00

長野への新幹線の中ですが、列車の旅(ビジネスでも旅行でも)の楽しみの一つに車窓からの景色を見ることがあります。

新幹線が日本列島に張り巡らせている昨今は昔の列車の旅の様にはのんびり車窓を楽しむ事も適わなくなってきたが、それでも世界に誇れる素晴らしい車窓は幾つかある。東海道新幹線では霊峰富士の雄大な眺めや浜名湖の海の中を走る様な不思議な感覚、山陽新幹線はトンネルだらけだがそれでも遠目に見る姫路城などの城の風景、それぞれ目に浮かぶ。

長野新幹線は私に取っては郷里に帰る列車であるから特別な感情に浸るが、特に碓氷峠のトンネルを抜け軽井沢に着くと車内の空気も替わる様な気がして車窓から見える浅間山に心が時めくのを感じる。浅間山はそれぞれの季節で色模様が違ってくるが何とも妙齢な女性を彷彿させる山容である。秋も素敵だが、一番は春未だ残雪が残り幾つかの雪筋に覆われている時期が気分もうきうきしてくる頃で良い。(写真は初冠雪後)

途中下車しコーヒーでも飲みながらこの景色を何時までも見ていたいが、母が待つ長野へと電車は走り抜ける。

車窓から浅間山に一言、君は優しく時には逞しく私に寄り添ってくれてありがとう!人々それぞれの車窓があると思う。