鎌倉、幻想の灯り
2019年08月20日 22:25
鎌倉の夜は意外と暗くて寂しい。
そんな印象を持っていたが、江ノ電が粋な企画を四年前に始めたのは陽が落ちるると観光客がいそいそと帰ってしまうのを少しでも呼び込もうと夜の賑わいを演出したのだろう。
長谷界隈にある大仏、光則寺、長谷寺、鎌倉文学館などと極楽寺などのライトアップが今週から始まった。私もその世界に惹かれ未だ空が明るい内に大仏へ行き、多くのカメラマンと一緒に暗くなるのを待った。暗くなると夕涼み客も増え闇夜に浮かぶ大仏は幻想的な佇まいを見せてくれた。
その後、光則寺に回ったがこの寺の売りである海棠の花に見立てたライティングは中々良かった。長谷寺はバスして鎌倉文学館へ行った。ここには薔薇が綺麗な季節に来たことがあるが、黒漆色の芝に光る無数の灯りの海に浮かび上がる洋館がロマンチックで素晴らしかった。
昼間の鎌倉は賑やかすぎて遠ざかっていたが、夜の鎌倉は新しい魅力に溢れていた。あまり賑わいが広がらない事を密かに願った。