坂本龍一の自伝を読んで
2023年08月07日 00:00
先日亡くなった坂本龍一の自伝〈ぼくはあと何回、満月を見るだろう〉を読んだ。
彼は生涯沢山の映画音楽の作曲や世界中の芸術家とのコラボそしてコンサートを精力的にやっている。また原発反対や3.11後の支援などの社会活動にも力を注いできた。そんな彼も2014年に中咽頭癌に侵され回復したものの2020年に直腸癌が見つかり、その後2023年まで身体の各所に転移し手術の繰り返しなど凄まじい闘病生活をしていた。それでも持ち直せば世界中の仲間と制作活動や演奏会をやって来たが、遂に力尽きた。この自伝はその間の活動記録そして友人との交流などである。
彼には坂本図書なるものがありかなりの読書家でそれが作品作りのバックグラウンドになっていたようだ。そして2022年死を意識しその時のために33曲の音楽を選曲していたが、葬儀の場で流されたとのこと。
彼にあやかる訳では無いが、私の最後に聴きたい音楽は何かと思い選曲した。グレンゴールドが弾くバッハのゴールドベルク変奏曲#1で始まり最後に#24で終わる全24曲、中にブラームスの弦楽六重奏曲2楽章やカザルスの鳥の歌そしてフォーレのレクイエムなど静かに心に響く曲を選曲した。
した。