東日本大震災から10年目で考える

2021年03月11日 00:00

10年前に突然襲った大地震と巨大津波そして原発破壊、今もその傷跡に苦しんでいる。
私の3.11の記憶はたまたま仲間と相模原でゴルフをして風呂に入っている時のこと、いきなり身体が浮き上がりコントロールできない状態になり湯舟の湯が大きく揺らいで溢れ出た。これは地震だと悟り体制を立て直し湯舟から出て揺れが落ち着くのを待った。情報もなく自宅への携帯電話も繋がらない、そこにシンガポールの娘から日本が凄い事になっていると連絡が入った。
やっとの思いで帰れた自宅はこの辺りだけ電気が繋がっていてテレビを見ると三陸の街々が大津波に襲われて、福島の原発もやられた様だと。その後福島原発は水蒸気爆発そして炉心のメルトダウンが次々に起こりなす術もなく地獄と化した。
一昨年復旧工事が進む陸前高田などの三陸の海へ鎮魂の祈りを捧げてきたが、あちこちに残された津波の傷跡には驚くばかりだった。目の前に広がる穏やかな海は美しく豊かな恵みの海であるが、あっと言う間に全てを破壊した自然の猛威は計り知れない。津波で機能不全になった福島原発は恐怖の世界を露呈し人間が制御しきれない原発は人類が手にしてはいけなかったと思わざるを得ない。
10年目の節目に当たり、経済的な負担は伴うとしても原発廃止を真剣に考えるべきではなかろうかと思う。