M君との交信

2023年01月25日 00:00

今年の年賀状、我々と同じ年齢の友人からのものに変化が現れて来た。
一番多かったものは年賀状も今年限りにしたいとうもので、少しばかり寂しさを感じた。その一方、元気を貰える記述を添えてある人もいる。その一人にMさんがいる。彼は仙台の大学で一緒だった、夜中まで設計製図をして帰宅する時に彼の大型バイクの背後に乗せて貰ったり、夏に帰省する途中桐生の実家に寄りお母様から鰻重のもてなしをして貰ったなどの思い出がある。大学院から彼は金属材料分野に進み、その後T大の教授を務めていたので仙台に行く折にはよく研究室に寄りそして呑んだ。
彼の年賀状にQRコードが付いていて最近書籍を出版したと書いてあったので調べてみると、専門分野である放射線金属材料学の英語からの翻訳で560ページに及ぶ力作だった。
ボケっと生きている私には驚きであり、早速メールを出した。彼からの返信の中に、東日本大震災で原発事故が起き風向きが変わったが、廃炉にせよ今後数十年は原子力関係者が必要なのでそのためになると思い3年の歳月を掛けて出版したと書いてあった。
原子力材料研究を生涯の仕事にして来た彼の責任感と努力に敬意を表したい。